「猫に毎日起こされて、朝ぐったり…」そんなお悩み、ありませんか?飼い主さんの睡眠時間が削られ、生活に支障をきたしている方も少なくありません。

毎晩起こされて寝不足…このままだと体がもたない。

出社前にヘトヘトで集中力が続かない…。
猫たちの行動には“ちゃんとした理由”があります。無意識に繰り返している習慣や環境が原因になっていることも多く、放っておくことで飼い主さんの健康や仕事のパフォーマンスにも影響が出てしまいます。猫からのメッセージを理解することが解決への第一歩です。
この記事では寝不足に悩む飼い主さんに向けて、根本的な原因とすぐに試せる6つの改善策をまとめました。

猫が真夜中や明け方に騒ぐのは理由があります。原因を探って向き合うことで飼い主さんも猫たちも快適な毎日が手に入ります。

〈プロフィール〉
- 猫の飼育歴:6年目
- 迷い猫の「くぅ」、保護猫の「みり」と生活中
- 猫と暮らすヒントをご紹介
- 猫たちとの遊びを充実させるためのアイテムを模索中
- キャットログを使い続けて【10ヶ月目】
猫が夜に起こすのはなぜ?その理由を知ろう
猫は夜行性じゃない?「薄明薄暮性」の本当の姿

猫って夜行性だから、夜起こそうとするじゃないの?
「猫は夜行性」と思われがちですが、正確には「薄明薄暮性(はくめいはくぼせい)」という性質を持っています。明け方と夕方の時間帯に最も活動的になるというリズムで、野生時代には小動物を狩るのに適した時間帯でもありました。
この習性が今でも色濃く残っているため、飼い主さんが寝ている時間帯に猫が活発になるのはごく自然なこと。つまり、猫の夕方や明け方の行動は「異常」ではなく、「本来のリズム」なのです。
ただ毎朝4時とか早い時間に起こされてしまうと、飼い主さんにとっては困った行動になってしまいますよね。
猫が飼い主を起こす主な理由(空腹・遊び足りない・トイレ・習慣)

けど、うちの猫は真夜中に行動していることもあるよ。
薄明薄暮性の行動をとる猫たちですが、飼い主さんの生活リズムによって活発な時間帯は多少変化するようです。また夜間や早朝に飼い主を起こす猫の行動には、いくつか明確な理由があります。
- 空腹: 夕ご飯が早すぎると、深夜や明け方にお腹が空いてしまい、ご飯を催促して飼い主を起こします。
- 遊び足りない: 日中に十分な運動ができず、エネルギーが余っているため、寝ている飼い主さんにちょっかいを出すことがあります。
- トイレの不満: トイレが汚れている、砂の量が少ない、ニオイが気になるなど、不快な状態だと「片付けて!」という意思表示をしてきます。
- トイレのアピール:我が家の猫たちの場合は、トイレをしたタイミングでアピールをするため、騒ぐことがあります。
- 習慣化: 過去に起こして飼い主さんが反応(ごはんをあげた、遊んだ)した経験があると、「起こせば構ってもらえる」と学習してしまいます。
これらの行動は猫にとっては自然な要求であり、悪気があるわけではありません。でも、毎晩続くと飼い主さんの睡眠や生活に支障が出てしまいます。
起こされやすい猫の特徴と、飼い主さん側のよくあるNG行動
すべての猫が夜中に起こすわけではありません。次のような傾向がある猫は、特にその行動が出やすい傾向にあります。
- 子猫や若くて活発な猫(エネルギーが余りやすい)
- 単独飼いの猫(日中ひとりで過ごす時間が長く、運動や刺激が足りない)
- 飼い主さんと一緒に寝ている猫(距離が近いためすぐに反応を引き出せる)
- 子猫や若くて活発な猫(エネルギーが余りやすい)
- 単独飼いの猫(日中ひとりで過ごす時間が長く、運動や刺激が足りない)
- 飼い主さんと一緒に寝ている猫(距離が近いためすぐに反応を引き出せる)
また、飼い主さんの以下のような行動が、猫の夜間の「起こす」習慣を強化してしまっている場合もあります。
- 起こされたときに反射的に話しかけたり撫でたりしてしまう
- 鳴いたタイミングでごはんを与える
- 寝室のドアを開ける、抱っこするなど、猫の要求に応じてしまう
こうした対応は、猫にとって「騒いだら、構ってもらえる!」というご褒美となり、どんどん習慣化が強まってしまいます。
重要なのは、猫がなぜ起こしてくるのかを正しく理解したうえで、行動を強化しない関わり方をすること。次の章では、夜中に起こされないための具体策を7つご紹介します。
寝不足で遅刻寸前のあなたを救う6つの具体策

重要なのは「猫がなぜ起こしてくるのか?」を正しく理解したうえで、猫が夜中に起きないような工夫をすること。ここでは、夜中に起こされにくくするための具体策を6つご紹介します。
① 夜ごはんのタイミングを調整する(空腹対策)
猫が早朝に空腹で起こしに来るケースは多く、我が家でも頻繁にみられます。これは、夕食の時間が早すぎたり、量が足りていなかったりすることが原因です。
まずは、夕食の時間を見直してみましょう。寝る1時間前を目安に軽めの食事を追加すると、明け方まで満足感が続くようになります。
自動給餌器を活用するのも効果的です。例えば「朝5時にご飯が出るようにセットしておく」と、猫は「起こさなくてもごはんがもらえる」と学習し、飼い主をわざわざ起こす必要がなくなります。
食事のタイミングを工夫したり、食事量を見直すことで、猫も安心して朝まで過ごせるようになります。
②寝る前にしっかり遊ばせる(エネルギー発散)
日中の運動不足が原因で、夜に元気を持て余す猫は多いです。とくに単独飼いの猫は、刺激が少なく寝てばかり…という日も少なくありません。
おすすめは猫じゃらしでの追いかけ遊びや、トンネル遊びなど「狩猟本能をくすぐる」タイプの運動です。10〜15分でもしっかり集中して遊べば、猫は十分に満足します。また、毎晩同じ時間に遊ぶことで「このあと寝るんだな」と習慣づけることができます。
運動によってストレス発散にもつながり、夜中に飼い主を起こす行動が減る傾向があります。
③トイレを快適に整える(夜の不満をなくす)
猫は非常に清潔好きな動物です。寝る前にトイレの掃除を忘れていると、猫が「汚れているから片付けて!」と鳴いて起こしに来ることがあります。また、トイレの数が足りなかったりやトイレの場所が適切でない場合も、夜間の不満につながることがあります。
理想は、猫の頭数+1個のトイレ設置。そして、静かで落ち着ける場所に置いてあげることがポイントです。夜間もストレスなく使えるよう、トイレシートの交換や砂の補充、消臭対策もしっかりしておきましょう。
見落としがちな「トイレの質」は、猫の夜の行動に大きく影響することを覚えておきましょう。
④起こされても反応しない
猫に夜中起こされたとき、つい反応してしまう…その気持ちはよく分かります。しかし、ここが最大の落とし穴です。飼い主さんが反応することで、猫は「起こせば構ってもらえる」と強く学習してしまいます。
そのため、どんなに鳴かれても徹底して無視するのが鉄則です。最初の3日間は特につらいですが、「ここで反応したら振り出しに戻る」と心得ましょう。
ドアの前で鳴いたり、布団の上で暴れても、対応せずに我慢すること。静かにすれば何も起こらないと理解させることで、次第に起こさなくなります。(①〜③までの対策は事前に確認しておきましょう)
⑤夜は「静かに過ごす」時間と伝える(ルーティン化)
猫は飼い主さんの生活パターンに影響を受けて時間帯を学習します。つまり、夜は活動の時間ではなく「静かに過ごす時間」であると、飼い主さんが教えてあげる必要があります。
そのためには、寝る前の環境づくりがカギです。部屋の照明を落とし、音を控えめにし、テレビやスマホの音も消すなどして、猫に「1日が終わる空気感」を伝えましょう。
こうした習慣を続けることで、猫も「この時間は大人しくするものだ」と理解し、夜間の落ち着きが出てきます。
⑥寝室を分けて眠りの質を確保
どうしても猫に起こされてしまう場合は、思い切って寝室を分けるという方法もあります。猫が自由に出入りできる状態だと、どうしても起こしに来てしまいます。
寝室のドアを閉める、音が漏れないよう隙間にクッション材を置く、防音カーテンを使うなどして、猫との距離を確保しましょう。
また、別室に猫のベッドやお気に入りのスペースを作ってあげることで、「夜はここで過ごすもの」と覚えてくれやすくなります。睡眠の質を守ることは、飼い主さんの健康だけでなく、猫との良好な関係を保つためにも重要です。
猫は縄張り意識の強い動物です。いままで入れていた寝室に急に入れなくなると、縄張りのチェックができなくなるため、強いストレスになることがあります。
「猫と一緒に寝たい!」と思う飼い主さんも多いかと思いますが、起こされないようにするにはあらかじめ寝る場所を分けるという方法をもあります。
番外編:日中の様子を記録して、夜の騒ぎの“ヒント”を見つけよう
夜に猫たちが騒いでしまう原因を探るには、「日中の行動」が大きなヒントになります。運動不足や空腹のタイミング、昼寝の質など、飼い主さんの目が届かない時間帯で何が起きていたかがカギになります。
キャットログ
は、猫の行動(食事・睡眠・運動)を首輪型のデバイスで記録できるサービスです。日中にどれくらい動いたか、寝ていたのか、ごはんをいつ食べたかがグラフで確認できます。
「運動時間が足りなくて、夜に活発になる」「昼間に寝ていない」「ごはんの時間が毎日ずれている」といった生活リズムの乱れが見えてくることもあります。
猫の夜の騒ぎを減らすためには、まず“普段どう過ごしているか”を知ることが大切です。キャットログはその気づきを手助けしてくれる、頼れる味方です。

それでもダメなら…専門家の力を借りる選択肢も
猫の夜鳴きや夜間の騒ぎがどうしても改善されないとき、「動物病院に相談するなんて大げさかな?」と感じる方もいるかもしれません。実際、猫の“行動”を理由に獣医師へ相談するのは、少し勇気がいるものです。
でも困っている今こそ、頼れる相談先を知っておくことが大切です。
どんなときに相談すべき?
以下のようなケースに当てはまるなら、一度専門家のアドバイスを受けてみる価値があります。
- 夜鳴きが急にひどくなった/以前より回数や声が大きくなった
- 高齢猫で、夜間に不安そうに鳴く・粗相をする
- 飼い主が何をしても改善の兆しがない
これらの変化は、病気や老化、環境ストレスのサインである可能性もあります。大きな病気ではなくても、猫自身が「不安」や「混乱」を感じていることがあります。
相談できる場所・サービス
「病院に行くの、勇気がいる…」という方のために、今は多様な相談手段があります。
- かかりつけの動物病院: 普段お世話になっている動物病院にまずは相談してみましょう。行動の内容を事前にメモしておくと話しやすくなります。
- 動物病院のオンライン相談: 「近くに相談できる動物病院がないよ…」という場合は、オンラインで行動カウンセリングができるクリニックがあります。「
- 行動診療を行なっている動物病院:動物病院の中でもペットの問題行動を専門にしている獣医師が在籍している病院があります。行動診療を行う施設(地域別一覧) | 日本獣医動物行動学会
専門家は“最後の砦”ではなく、“早めのサポーター”
専門家に相談するのは、何も最終手段ではありません。小さな疑問を解消しておくことで、問題が悪化するのを防ぐことができます。猫も飼い主さんも安心して過ごすために、頼れる人を知っておく。その一歩が、夜の静けさにつながります。
猫の行動をもっと理解したい方へ
「猫に毎晩起こされて寝不足…。」そんな状況を本気で変えたいと思ったら、猫の「行動」そのものを知ることが最短ルートです。夜に騒ぐのはただの気まぐれではなく、何かしら理由があります。
猫の習性や気持ちを理解できれば、「なぜ起こされるのか?」が見えてきます。理由がわかれば的確な対策が取りやすくなり、あなたも猫もストレスなく夜を過ごせるようになります。
まずはこの1冊から:『ねこほん 猫のほんねがわかる本』
猫の行動や気持ちを学ぶなら、マンガを交えながら解説してくれる『ねこほん 猫のほんねがわかる本』(卵山玉子著)がおすすめです。動物学者の今泉忠明さんが監修しており、猫の飼い主さんなら一度は経験するだろうトピックについて解説してくれます。
「猫がなぜ飼い主を起こすのか?」といった“猫の本音”が楽しくわかります。
- 猫の気持ちをやさしく理解できる(トイレハイについて(P .19)、朝ごはんの要求について(P.140))
- 猫好きならクスッと笑いながら読める
「ああ、うちの猫はそういう理由で騒いでたのか…」と気づくだけで、朝方のイライラが驚くほど減ります。
もっと学びたい方へ
他にも猫の生態や行動について詳しく解説してくれる書籍や実際のトラブル事例をもとに獣医師が解説している書籍が発売されています。【もっと知りたい!】猫を飼うなら読んでおきたいおすすめ本7選という記事で書籍を紹介しているので、参考にしてみてください。
「うちの猫はなぜこんなことするの…?」と疑問に思ったら調べられるように、お気に入りの一冊を備えておきましょう。

まとめ:猫と心地よく暮らすために
猫に夜中に起こされて寝不足…そんな悩みは、実は多くの飼い主が抱えている共通のものです。でも、その行動の裏には、必ず“猫なりの理由”があります。空腹、運動不足、不安、習慣化された行動——まずはその「なぜ?」に目を向けることが、解決への第一歩になります。
今回ご紹介した6つの対策は、どれもすぐに実践できる方法ばかりです。猫の生活リズムを整え、安心できる環境をつくることで、夜の静けさはきっと戻ってきます。どうしても改善しない場合は、獣医師や専門家に気軽に相談する選択肢があることも知っておいてください。
猫の行動を「困ったもの」として片づけるのではなく、猫の気持ちを知る“きっかけ”にしてもらえたら嬉しいです。あなたと猫が、これからも心地よく、幸せに過ごせますようにこの記事が参考になれば幸いです。