猫と一緒にのんびり昼寝したり、猫じゃらしで遊んだり、猫との生活に憧れをもっている方も多いのではないでしょうか。
ペットを飼った経験がないんだけど、何から準備すれば良いのかな?
猫を飼うためには様々なグッズを揃えることも大事ですが、生き物を飼うことで生じるデメリットをしっかり理解することが重要になっていきます。
猫が可愛くて飼ってみたけど、思っていたより大変だった…。
飼い始めてから慌てないように、【猫を飼うこと】について勉強しておくことが重要です。また、飼い始めた後も猫との暮らしを豊かにするために、猫について学んでいく必要があります。
本記事では、1人暮らしで猫を飼うための準備や飼育方法、しつけ、健康管理、費用まで詳しく解説します。
〈プロフィール〉
- 猫の飼育歴:5年目
- 迷い猫の「くぅ」と保護猫の「みり」と生活中
- 猫と暮らすためのヒントをご紹介
- 猫たちとの遊びを充実させるためのアイテムを模索中
動物を飼うことには責任が伴うため、なんとなくで飼うことは絶対お勧めしません。しかし、猫への正しい知識、起こりうるトラブルを理解した上で飼うことで、猫と素敵な生活を送ることが可能になります。
猫を飼ってみたいと思った方は、まずはこの記事で【猫を飼うこと】について学んでいきましょう!
猫を飼うメリットとデメリット
猫と過ごす生活には多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。猫を飼うと天寿を全うするまで長期的な責任を伴うため、自分の生活スタイルに合うか慎重に検討してください。
特に猫アレルギーに関して、不安がある場合には事前に検査をしておくことをおすすめします。
大丈夫だと思ったけど、猫アレルギーだった…。
猫を飼えなくなってしまう理由の一つが猫アレルギーです。一人暮らしの方でもパートナーが猫アレルギーであった場合に、生活環境の見直しが迫られます。このように、猫を飼う際に起こりうるデメリットは事前にしっかり把握しておきましょう。
猫を飼うメリット
猫を飼うメリットには以下のようなものが挙げられます。
- 癒しを与えてくれる
- 責任感が身に付く
- 生活リズムが整い、充実感が増す
- 部屋の中を整理するようになる
猫を飼うデメリット
猫を飼うデメリットには以下のようなものがあります。
- 選べる居住物件が制限される(ペット可の物件を探す)
- 衣類や床の抜け毛の掃除
- 夜鳴きによる睡眠不足
- ごはんや猫砂などの継続的な出費
- 猫アレルギーのリスク
- 家具や壁への傷
- 長期の外出への対応が必要
- ペットロスの問題
猫を飼う前の準備
猫を飼うことでのトラブルやデメリットを受け入れる覚悟ができたら、次は猫を飼うために必要なグッズを揃えていきましょう。
とりあえず猫を受け入れてみたけど、準備が足りなかった…。
迎え入れてから慌てないように、何を揃えたら良いのか事前のチェックが重要です。
- 猫が飼える環境か確認する
- 飼育環境を整える
- 最低限必要なグッズをそろえる
現在の住居で猫が飼えるか確認する
マンションやアパートなど賃貸物件に住まわれている方は、現在の住居がペット可なのか確認する必要があります。
うちはペット可の賃貸だったと思うから大丈夫!
という方も改めて確認することをお勧めします。ペット可物件の中には犬のみ飼育可という物件も多いです。
もし猫の飼育が不可能であれば、まずは引越しを先に検討しましょう。
飼育環境を整える
猫が安心して快適に生活するには、猫のための環境を整えていく必要があります。
受け入れた直後は猫たちも新しい環境に不安な状況なので、ケージの中で静かに生活できるようにしてあげましょう。
- 食器
- トイレ
- ベッド・クッション
上記のものをケージに設置してあげる必要があります。猫たちが環境に慣れ部屋の中を動き回れるようになるまでに、部屋の中を猫仕様に整える必要があります。
- 食事スペース
- トイレ
- 爪とぎ
- 遊び場
- 休憩・睡眠スペース
猫たちを室内で飼う場合には室温にも注意が必要です。室温は20〜28℃を目安に、エアコンを利用して調節していきましょう。
日当たりの良い場所や部屋の外を眺められる場所も、猫の快適な生活には欠かせません。
»【窓用ハンモックって落ちない?】|不安を解消!猫が安全に眠るための設置方法を解説
最低限必要なグッズをそろえる
猫を飼うために必要なグッズはたくさんあります。猫たちが気に入るものを用意してあげましょう。
基本的な生活用品として以下のものが必要です。
- キャットフード
- 食器(餌用、水飲み用)
- トイレ用品
- 爪とぎ
- ケージ
- キャリーバッグ
- 猫用のベッド・クッション
上記は、猫の受け入れ時には最低限必要になってくるので、あらかじめ準備していきましょう。
- ブラシ・コーム
- 爪切り
- おもちゃ
- キャットタワー
上記のアイテムは猫たちが日常生活を送る上で欠かせないアイテムです。猫の受け入れ直後にはなくても問題ありませんが、少しずつ購入していきましょう。
猫用のグッズ探しは試行錯誤が必要な作業です。猫と生活していく中で性格や好みを把握し、徐々に必要なものを追加していくことをおすすめします。
猫の基本的な飼い方
猫の基本的な飼い方として、以下のことを事前知識として知っておきましょう。
- 新しい環境に慣れさせる方法
- トイレの場所を教える方法
- フードの選び方や与え方
新しい環境に慣れさせる方法
新しい環境に猫を慣れさせるには、猫の気持ちに寄り添った対応が大切です。猫は環境の変化に敏感なので、ストレスを軽減することが重要となります。子猫の場合にはキャリーバックの中で様子をみるという方法もあります。
迎え入れた猫をケージに入れた後は、毛布などでケージを覆って静かで落ち着いた環境を用意してあげましょう。急な物音や動きは、猫を怖がらせる原因になるので避けてください。また、強制的に触ったり抱っこしたりするのもよくありません。
猫のペースを尊重し、自分から近づいてきてくれるのを待つことが大切です。猫に合わせた対応をすることで、新しい環境への適応がスムーズになります。
トイレの場所を教える方法
猫を迎えてしばらくはケージ内にトイレを設置し、様子をみてあげましょう。
部屋の中にトイレを置く際は、猫の目につきやすい場所に設置してください。猫は本能的に人目につかない場所で排泄するので、静かで落ち着ける場所を選びましょう。
食事の後や睡眠から覚めた直後など、猫がそわそわしており排泄しそうなタイミングでトイレに連れて行くとトイレの場所を覚えてくれるようになります。
清潔好きな猫は汚れたトイレを避ける傾向があるため、こまめな掃除も欠かせません。トイレ後は猫砂が飛び散りやすいので、トイレの周りを清潔に保つことも大切です。
また、猫砂の選び方も重要です。猫によって好みも分かれるので、いろいろ試してみましょう。
- 鉱物系
- 紙系
- おから
- 木系
複数のトイレを設置するのも有効ですが、トイレの場所を頻繁に変えるのは避けてください。猫は環境の変化に敏感なので、混乱する可能性があります。以上の方法を組み合わせれば、トイレの場所を効果的に教えることができます。
トイレの失敗が続く場合は、ストレスや健康上の問題が隠れている可能性もあるため、獣医師への相談をおすすめします。
フードの選び方や与え方
フードの選び方
猫の年齢や体調に合わせたフードを選ぶことは、健康維持のために重要です。迎える際に食べていたフードの銘柄を聞いておくと、フード選びがスムーズに進みます。
猫用のフードを選ぶ際に、まずは総合栄養食を選びましょう。総合栄養食は猫に必要な栄養を備えている主食の役割を担っています。子猫や成猫、シニア猫では必要な栄養素が異なるので、それぞれの成長段階に合わせたフードを選ぶことが大切です。
品質の高い原材料を使用し、添加物や人工保存料の少ないフードを選べば健康に良い影響を与えます。適切なフードを選ぶことは、猫の健康維持に大きく貢献します。食物アレルギーをもつ猫もいるので、フード選びは慎重に行いましょう。
フードの与え方
猫に適切な食事を与えることは、健康を維持するために重要です。1日2〜3回の定期的な餌が基本となります。年齢や体格によって必要なエネルギー量が異なり、1日あたりの与えるフードの量が異なります。
最初はフードのパッケージに記載されている1日量を目安にして、1回に与えるフードの量を計算していきましょう。
キャットフードを入れる食器は清潔に保ち、定期的に洗浄してください。飼い主さんの食べ物を与えないよう注意が必要です。別のフードに切り替える場合は、急な食事の変更は避け、徐々に新しいフードに切り替えてください。食べ残しは放置せず、すぐに片付けましょう。
食事の時間や場所を一定にすると、猫にとって快適な環境を作れ、猫の健康的な食生活をサポートできます。
食事を与える際の注意点は、以下のとおりです。
- 決まった時間に食事を与える
- フードの量を測る
- 新鮮な水を与える
- 食器は清潔に保つ
- 人間の食べ物は与えない
- 食べ残しはすぐに片付ける
- 食事中は静かに見守る
以上の点に注意して食事を与えると、猫の健康維持につながります。食欲不振や異常な食行動が見られる場合は、健康上の問題がある可能性があるので、獣医師に相談してください。適切な食事管理は、猫との幸せな生活を送るための基本です。
その他の基本的なしつけ方法
猫のしつけには、愛情と忍耐が大切です。望ましい行動を褒め、望ましくない行動を無視するのが基本です。大声で叱ったり体罰を与えたりするのは逆効果なので避けてください。猫の個性に合わせてしつけを進めることが重要です。
爪とぎ
猫の爪とぎは本能的な行動であり、爪とぎ用のダンボールやキャットタワーなどで行うように導くことが大切です。爪とぎを正しく教えると、家具や壁紙を傷つけるリスクを減らせます。
猫の好みに合った爪とぎ用品を用意することが大切です。段ボールや麻縄などを試しましょう。
爪とぎの設置場所も重要で、猫が好む場所やよく休む場所の近く、窓際などに置くと効果的です。猫が爪とぎを使っていたら、優しく褒めると、正しい場所で爪とぎをすることを学習します。家具など不適切な場所で爪とぎをした場合は、静かに制止してください。叱ったり罰を与えたりするのは逆効果です。
定期的に爪とぎ用品を交換・メンテナンスすると、常に魅力的な状態を保てます。
爪切りを定期的に行うことも大切です。爪が短くなると、爪とぎの頻度が減ります。爪とぎと遊びを組み合わせて楽しく学習させる方法も効果的です。
猫の習慣を変えるには時間がかかります。根気強く繰り返し教えることが成功の鍵です。適切な爪とぎの習慣を身に付ければ、猫も飼い主も快適に過ごせる環境が整います。
噛み癖
噛み癖は猫が持つ問題行動の1つです。小さな子猫は遊びの一環として噛むこともあれば、ストレスや注目を引きたいという理由で噛む場合もあります。問題を解決するには、噛むためのぬいぐるみやおやつなどの対処法を知ることが大切です。
猫が噛んできたときは大きな声を出してはいけません。急な反応は猫を興奮させてしまいます。
手を急に引っ込めるのも避けるべきです。代わりに、おもちゃを使って猫の気をそらすのが効果的です。猫用のおもちゃを常に用意しておき、噛もうとしたら素早くおもちゃに注意を向けさせてください。人の手を噛む代わりにおもちゃで遊ぶよう促せます。噛み癖を予防するには、猫との適切な遊び方を学ぶことも重要です。
十分な遊びの時間を設ければ、猫のストレスを軽減し、噛み癖を予防できます。噛み癖が激しい場合は、獣医さんに相談してみましょう。予防法を根気強く続ければ、猫の噛み癖を徐々に改善できます。猫との良好な関係を築くためにも、噛み癖への適切な対応は欠かせません。
猫の健康管理
猫たちの健康を管理していくのも飼い主さんの義務になります。日々の食事管理のほかにも、水分摂取や睡眠状況、運動時間など猫たちの行動を管理していくことも重要です。
また病気を防ぐためのワクチン接種や不妊・去勢手術なども事前に知識を身につけておきましょう。
猫の行動記録・管理
1人暮らしの飼い主さんにとって、留守番中の猫の様子を確認する手段は限られます。とくに「食事や水のみをしているか」、「うんちやおしっこは問題なくしているか」など、行動を記録していくことが健康管理において重要です。
猫たちの行動を記録するアイテムとしてCatlogがおすすめです。
Catlogは猫用のウェアラブルデバイスであり、猫たちの日中の行動をスマホアプリを通じて確認することが可能です。また猫たちの行動履歴はアプリに蓄積され、健康手帳の役割も担ってくれます。
猫たちの体調変化を感覚ではなくデータとして捉えられる点において、Catlogはとてもすぐれています。Catlogの詳細については、【【健康管理アイテム】|Catlog (キャットログ)のメリット・デメリットを徹底解説!で解説しています。
ワクチン接種の重要性
ワクチン接種は、猫の健康を守るために重要です。1人暮らしで猫を飼う場合には、留守番をする時間が長くなる可能性が高くなります。猫の健康管理に気を配るためにも、ワクチン接種は欠かせません。
ワクチン接種の重要性は以下のようになります。
- 感染症の予防
- 重症化の防止
ペットホテルに猫を預ける場合はワクチン接種を必須にしている施設も少なくありません。また、部屋から脱走してしまった際や災害時に避難する場合など、普段室内飼いであっても猫たちが外にでるという場合は十分に考えられます。
いざというときに困らないように定期的なワクチン接種は欠かさないようにしましょう。
不妊・去勢手術の必要性
不妊・去勢手術は、猫を飼う上で重要です。猫の健康面でも効果が大きいです。また、発情期の問題行動を抑制し、ストレスや攻撃性を軽減できます。
将来的に多頭飼いを考えている方にとっても、不妊・去勢手術は重要になります。猫たちは1回の出産で複数匹の子猫を産みます。望まない繁殖を防ぐためにも、事前に考えておきましょう。
手術の理想的な時期は生後6ヶ月前後です。不妊・去勢手術は、猫の健康と幸せな生活のために必要不可欠です。飼い主の責任として、ぜひ検討してください。
猫を飼うための費用
猫を飼うには、初期費用と継続的な費用が必要です。費用を事前に把握し準備すると、猫との快適な生活が送れます。
初期費用
猫を飼い始める際には、初期費用が必要になります。初期費用は、猫の健康と快適な生活を確保するために重要です。主な初期費用には、以下のものがあります。
出典:猫を飼うのに生涯かかる費用とは?初期費用から医療費まで紹介 – au損害保険公式サイト
- ベッド用品:1,000円~
- トイレ容器と猫砂:1,000~3,000円
- ケージ:10,000円~
- フード:500円~
- 食器(フードと水用):2,000円~
- おもちゃ:500円~
- 爪とぎグッズ:1,000~2,000円
- キャリーバッグ:3,000円~
- ブラシ:1,000円~
他にキャットタワーも揃えておきたいアイテムです。予算としては、1万円程度を見込んでおきましょう。
猫を飼い始めたらかかりつけの獣医さんを見つけておくことも大切です。健康診断やワクチン接種の費用、不妊・去勢手術費用(必要な場合)、マイクロチップ装着費用などは、動物病院によって異なるため予め確認しておきましょう。
継続的にかかる費用
猫を飼う際には、初期費用のほかにも継続的にかかる費用を考慮する必要があります。継続的にかかるものとして、以下のものあげられます。
- キャットフード代
- トイレ用品(猫砂やシート)
- おもちゃ
- 健康診断やワクチン接種などの医療費
- ペットホテルやペットシッター代
猫と生活するためにこれらの費用が定期的にかかります。猫と暮らすためにはお金がかかることを改めて認識しておくことが大切です。
猫が留守番するために必要な準備
猫を飼う上で留守番をどうするか考える必要があります。猫は他のペットと比べて留守番がしやすい動物ではありますが、必要なグッズや準備をする必要があります。
- 自動給餌器や自動給水器
- 予備のトイレ
- 見守りアイテム
- 室温対策
- ドア対策
また、留守番時に気をつけたいのが以下のようなトラブルです。
- 家電のコードを噛む
- 紐やおもちゃの誤飲
- 食べ物の盗み食い
- 部屋からの脱走
- 高い場所に登って物を落とす
このような猫の留守番時の準備やトラブルへの対策は【猫は留守番できる?】|一人暮らしの飼い主さんが準備すべき5つのことという記事でまとめています。
まとめ
猫と生活することは、楽しさが得られる反面、責任が伴います。猫との生活を始める前に、十分な準備と知識が必要です。猫を飼うための準備や基本的な飼い方、しつけ、健康管理、費用などをしっかり把握してください。
時間や費用、生活の制限などのデメリットもある点も事前に理解しておきましょう。1人暮らしでも猫との幸せな生活を送ることは可能です。愛情を持って接すれば、かけがえのない家族になります。猫を飼うことを検討している方は、今回の記事を参考にしてみてください。